にゃんにゃんこ4度目の猫生

捨て猫が本当の幸せを見つけるまで、

多くの場合、4度違った生活を送ります。

1度目は、最初の飼い主との生活。

2度目は、突然強いられるお外での生活。

3度目は、保護から里親を見つけるまでの保護猫生活。

4度目は、本当の家族とともにその後の一生を過ごす安住の生活--。

それぞれをそれなりに長く経験してしまった子の場合、

その子は少なくとも2度、心に大きな傷を負うことになります。

1度目は、最初の飼い主に捨てられた時。

2度目は、保護猫生活から新しい家に引越した時…。

1年前の12月に保護した白黒女子の「にゃんにゃんこ」は、

成猫になってから捨てられて、そこから半年以上はお外で生活していたようです。

とにかく人が好きで、わが家に来てから数日間はお膝に乗っていないと鳴き止まないという、野良猫には考えられない有り様💦

そして隔離期間が終わって寝室に進出すると、あっという間に……

まるでわが家で一番長く暮らしているかのように安心しきった顔で、幸せそうに腕枕で寝るように……。

保護猫って大抵、初めのうちは元いた場所に帰りたがったりするものですが、この子には一切それを感じませんでした。

逞しく生きているように見えたけど、本当はずっとこういう暮らしがしたかったんだ…と、

心の底から保護して良かったと思えました。

これだけベタ慣れなら、自信を持ってオススメできる。どこへ行ってもうまくやっていけるはず。

そう思いながら……気づけば、1年💦

その間、何度か縁談もあり、トライアルに行ったこともありました。が、なかなか譲渡には至らず……。

初めてトライアル中止という経験をした時、

私は正直、自信を失いかけました。

もしかして、

にゃんにゃんこが可愛いあまりに、手放し難く、譲渡のハードルを上げてしまっているのではないか…。

にゃんにゃんこの日ごろの暮らしぶりを見ていると、わが家が仮の住まいだなんて、1ミリも思っていないのだろうなと思う。

トライアルに連れて行かれたとき、この子はきっと「また捨てられた」と感じ、大きく傷ついたに違いない。

……

『…もう、里親探すのやめる…?うちの子になる…?』

そういう言葉が、ぽつり。

人馴れして譲渡可能な子を手放せなくなってしまっては、この活動を長く続けていくことはできません。

あっという間にキャパオーバーになってしまうから。

自分にはそういう執着心はないから大丈夫、と思っていたのに、

トライアルが中止になった時、「もしかして…」と、揺らぐ心がありました。

でも…でも……

そうじゃなかった!!

私たちは、ただ彼女に幸せになって貰いたかっただけ。

にゃんにゃんこの気持ちに寄り添い、一緒に幸せになってくれる家族を待っていただけでした。

そして、半ば「もう、うちの子になる…?」思いかけていたころに、そのお声はかかりました!

お見合いで、優しく声をかけてもらう姿を見たとき、「あ、ここのお家の子になるんだ」と、不安だった気持ちがスッと晴れるのを感じました。

にゃんにゃんこをお迎えする事を、心から楽しみにしてくださる里親さま。

これまでに経験してきた辛い過去、頑張ってきた過去も全部引っくるめて、受け止めて愛してくださる里親さま。

にゃんにゃんこは「みずなちゃん」という可愛いお名前をもらって、4度目の、最後の猫生をスタートさせました!✨✨

関わってきた保護猫たちは、どの子もみんな可愛いし、どの子にも絶対に幸せになってほしいのはもちろん同じ。

でも誤解を恐れずに言うと…やっぱりたくさん傷ついてきた子の譲渡に関しては、ちょっぴりハードルが高くなってしまうのかもしれません。

もう2度と辛い思いをしてほしくない、だけではなく、傷つけてしまった分、わが家にいた頃よりももーっと幸せになってほしい!と、欲が出てしまうんですよね。

みずなちゃんは、もちろん大丈夫だね。

だって、

ずっと望んでいた、みずなちゃん専用のお膝が今はいつでもあるんだもの✨

もう取り合いになることはないんだよ✨

保護猫活動まだまだ初心者のあにふる。

迷うこともたくさんありますが、みずなちゃんと里親さまのおかげで、ひとつ成長できた気がします。

みずなちゃん、ずっとずっと幸せにね。

大好きだよ!

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